「君の膵臓をたべたい」レビュー

ストーリー

小学校時代にクラスメイトだった山内桜良と再会した主人公の「僕」。彼女が余命が少ないと知り、2人は時間を共有しながら桜良が遺した『君の膵臓をたべたい』という日記帳を読み返していく。

本作は、小説界隈では既にベストセラーとなっていた川村元気による小説「君の膵臓をたべたい」を映像化した作品です。浜辺美波と北村匠海が主演を務め、共演しているシーンの数はわずかながら、2人の演技が見所のひとつです。

映画の中心となるのは、二人の青春恋愛というよりも、桜良の死や向き合い方を描いた物語でした。恋愛描写ももちろんありますが、楽しいシーンがあってもその陰には、強い悲しみや、絶望があるといった、寂しさを抱えた場面が多いです。

小説と違い、ストーリーが凝縮され、おおまかなところは原作と同じですが、映画だからこそできる演出や独自の脚色を施しており、感情移入しやすいと思います。

音楽もストーリーに合わせて素敵な曲ばかりで、涙腺が緩むことまちがいなしです。ラストのシーンは、被った悲しみを互いに認め合うやり取りが本当に切なかったです。

そんな、「君の膵臓をたべたい」は、物語自体は少し切ないですが、心温まる素敵な映画でした。

感動作です。ぜひ観て欲しい。