『グリーンブック』レビュー

シンプルなストーリーが心に残る感動作

『グリーンブック』は1960年代のアメリカを舞台にしたドラマ映画である。世間から忘れ去られていたアフリカ系アメリカ人のピアニストと彼を守るために雇われたイタリア系アメリカ人ドライバーが繰り広げる、心に残る感動作である。

スタッフ・キャスト

本作は、監督のピーター・ファレリー、脚本のブライアン・ヘイズ・カリー、そして主演のマハーシャラ・アリ、ビゴ・モーテンセンによって作られている。

ストーリー

本作の舞台は1962年のアメリカ。ドン・シャーリーという天才ピアニストが南部のコンサート・ツアーを予定していた。彼は、持病の空腹感と向き合うことが苦手で、また当時のアメリカ南部は深刻な人種差別があったため、同行するドライバーを探していた。そこで、トニー・バレロという口下手なイタリア系アメリカ人ドライバーが採用される。二人は、彼のドライバー業務を通して互いを知る中で、お互いを高めあい、そして人種や文化の違いを超えた強い絆を築いていくのである。

感想

本作は、人種、文化の壁を越えた友情や結束力が描かれ、登場人物たちの心境の変化や成長が描かれ、観る者の心に強い感動を与える。また、マハーシャラ・アリが抜群の演技力で、ドン・シャーリーを完璧に演じており、感情移入しやすい。ビゴ・モーテンセンも、イタリア系アメリカ人の訛りや動きを見事に演じ、二人のキャストから、その時代のアメリカの生活文化、人種、文化の不平等などを、非常にリアルに描き出されている。音楽も、ドン・シャーリーのパフォーマンスは勿論、途中でこの映画のタイトルも託される“グリーンブック”が登場するシーンなど、映画によってより一層深みを持たせた音楽の魅力がある。

このように、本作はシンプルなストーリーながら、強いメッセージ性と感動を与える、素晴らしい映画である。


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