映画「君の膵臓をたべたい」の感想

あらすじ

高校生の僕は、クラスメイトである「僕の」と名乗る少女と、彼女が持つ日記に出てくる「共通の秘密」を知ることになる。その秘密は、彼女が余命わずかであることだった。彼女は、治療を断り余命を全うすると決めていた。その決断に僕は反発し、「君の膵臓をたべたい」と告げるのだが……

感想

この映画は、原作小説も大ヒットした話題作である。特に、若者たちの感情を刺激するストーリーは、時代背景もあるが多くの人たちに共感を呼び起こしたことがわかる。映像と共に“死”が描かれている本作は、現代社会において人々が向き合うことが多い問題を取り上げている点も評価されるべきだろう。

また、映画にとって重要な要素である主人公と「僕の」の演技力も素晴らしい。この映画が人気を博した要因の一つになっている。特に、「僕の」の感情表現は、細かな表情や動きなどが非常に表現力豊かである。彼女が死に向かう中、主人公との日常の中で見せる純粋な笑顔と別れ際の決意表明は、観客に強い印象を与えるだろう。

ただし、本作にはいくつか注文のつけられる点もある。ストーリーの展開が予想されてしまうのが一つ。特に、詩集『君と僕。』を作者とする水野良樹氏の原作から、映画の方がラブストーリーとして強調されているため、展開について読者ならなおさら予想がついてしまう。また、一部の見どころシーンが演出として不足している点も気になってしまう。

結論

「君の膵臓をたべたい」は、良いところも注文のつけられるところもある映画である。しかし、ストーリーや演出技術に関しては細かく論じることができるともいえる。一方で、多くの人々に共感を呼び起こすことに成功した点や、演技力が素晴らしいといった点は高く評価したい。この映画は、死と向き合う若者たちのために作られた初恋ものの映画とされており、必見の一作といえるだろう。