『天気の子』のレビュー

ストーリー

主人公の少年・帆高は、家出をして東京に向かう。そこで、彼は天候を自在に操ることができる少女・陽菜と出会う。二人は共に暮らし始め、陽菜が天候を操る中で、帆高は彼女の力を利用して、都市に降りかかる異常気象を止めるために奔走する。

『天気の子』は、監督の新海誠さんが描く青春群像劇の傑作だと思います。登場人物たちの心情が見事に描かれており、特に帆高と陽菜の掛け合いは非常に印象に残りました。また、新海さんの得意とする美しい映像表現が随所に見られ、映画を鑑賞しているうちに感情が高まっていくような感覚を味わうことができました。

ただ、ストーリーがやや薄めのように感じました。重厚感があるように思われるが、主人公の行動や動機が色んな出来事に飲み込まれ、それについての考えが描かれていません。そのため、物足りなさを感じました。

美しい映像表現と掛け合いの素晴らしさに加え、陽菜や日向、キングウェザーなど個性的なキャラクターも魅力的です。ただし、ストーリー自体の深みに欠ける点があるため、評価を下げてしまわざるを得ません。ですが、新海誠監督のファンであれば、是非見ることをおすすめします。