映画『君の膵臓をたべたい』の感想

あらすじ

学校で偶然、自分が余命僅かであることを知ったヒロイン・佐藤葉月。同じクラスの自由奔放な男子・山内桜良と出会い、彼女との交流を通じて、人生を前向きに生きることを学ぶ。葉月が死に向かっていく中、桜良との絆が深まっていく。

本作は、恋愛要素と死という重いテーマがテンポよく展開される感動作である。葉月と桜良の日常的なやりとりは、何気ない会話が続くだけなのに、それがとても心地よく、見ていてほっとする。キャラクターたちが持つ“思春期の無邪気さ”と、“現実の重さ”が上手く融合されている印象がある。

音楽も素晴らしく、感情を引き立てる効果的な演出がなされていた。物語が進むにつれ、毎回の病院シーンに一喜一憂しながらも、最後には涙腺が崩壊してしまった。

ラストシーンでは、葉月と桜良が富士山の頂上で手を取り合う場面が印象的だった。葉月の台詞「私、人生で一番幸せかもしれない」という言葉に、涙が溢れた。

本作は、忘れがちな「今を生きる」ということを上手に教えてくれる感動作である。最後には、悲しみと共にものすごく心が温かくなる。是非、一度見てほしい作品である。