「天気の子」レビュー

ストーリー

あらすじ

　主人公の高校生・森嶋帆高は、東京で暮らす一人暮らしの生活を送っていた。ある日、帆高は出会った少女・天野陽菜と共に、愛知県に向かう列車に乗り込む。陽菜は雨女であり、雨が絶えない愛知県に行く理由は帆高に明かされない。列車で出会った芳根京子、池松壮亮、西野七瀬との出会いや様々な出来事を経て、帆高は陽菜と再会する。二人は、陽菜が毎日降らせていた雨を止める方法を探そうと奮闘する。

感想

　前半は、主人公たちの過ごす日々が描かれており、後半になるにつれて徐々に物語に厚みが増していく。主人公と周りの人々の心情の変化、陽菜が抱える過去とその真相、そして二人の決断が描き出され、ラストシーンでは映像と音楽が見事にマッチし涙が止まらなくなる。雨と陽菜の関係性や表情描写が美しく、映像がとても印象的だった。また、劇中歌の『Grand Escape』などの楽曲が物語の盛り上がりを一層引き立てている。

キャスト

　森嶋帆高 – 醍醐虎汰朗
　天野陽菜 – 日高里菜
　芳根京子 – 松本若菜
　池松壮亮 – 近藤公園
　西野七瀬 – 森七菜

感想

　キャスト全員がとてもキャラクターに合った役柄を演じていた。特に、醍醐虎汰朗と日高里菜演じる二人の絶妙な掛け合いや、松本若菜演じる京子の明るさや人懐っこさが、物語全体を明るく、そして心温まるものにしている。また森七菜演じる西野も、登場回数は少ないが印象的な演技をしていた。

演出・映像

　監督・新海誠による美しい映像美が随所に散りばめられており、美しさに驚かされることが多かった。特に、雨の表現や街並みなどの描写には感動した。また、セリフが少なく一瞬の表情で心情が伝わる場面が多く、映像でのストーリーテリングがとても上手だった。

感想

　新海監督が映像美を追求する姿勢がうかがえる作品で、色合いや構図などの映像表現がとても美しかった。また、各シーンに入る前のロングショットが印象的だった。

まとめ

　「天気の子」は、新海誠監督によって描かれた美しい青春物語であり、映像や音楽、ストーリー、キャスト全員が素晴らしい出来栄えだった。特に、雨の表現や涙を誘うラストシーン、登場人物たちの心情描写などが印象的だった。青春映画やファンタジー映画が好きな人には特におすすめしたい作品である。