『君の膵臓を食べたい』映画レビュー

あらすじ

主人公である高校生の『僕』は、黙っているだけの女子高生・山内桜良と出会う。ある日、偶然拾った日記帳の中に「君の膵臓がんで死んじゃう」という言葉が書かれていたことから、桜良の死の運命が近いことを知る。それでも桜良は、『僕』に「前向きに生きるための指南書」としてつづった日記帳を手渡し、共に少しずつ成長していく。

レビュー

本作は、医療の分野で注目されている「病者の心のケア」をテーマにしている。しかし、そのテーマにもかかわらず、決して悲観的な作品ではない。桜良が自分自身を肯定し、前向きな姿勢で生きる姿が、感動的に描かれている。

また、本作は音楽にも注目する必要がある。主題歌として、『DAOKO×米津玄師』の『打上花火』が使われており、映像と音楽が見事にマッチしている。特に桜良と『僕』が家の屋上で見る花火のシーンでは、感動的な歌詞と美しい映像、そしてサウンドが重なり合い、観客を強く感動させる。

まとめ

本作は、主人公である『僕』と桜良のやり取りが魅力的である。桜良の死を前提にした日記帳が、二人の人生を変えていく様子が、心に迫るものがある。また、美しい映像と音楽が、ストーリーをより感動的にしている。医療ドラマでありながら、明るく前向きなメッセージが詰まった作品である。