映画「レディ・バード」レビュー

あらすじ

舞台は2002年のカリフォルニア州サクラメント。高校3年生のクリスティン（通称レディ・バード）は、自分自身を見つけるために母親や友人たちとの葛藤を繰り返しながら卒業を迎えようとしている。

主演のサーシャ・ローナンが、レディ・バードのしなやかな感情表現や抒情的な演技を見事に演じている。また、監督のグレタ・ガーウィグが細かなセットや音楽を駆使し、映画全体を丁寧に構成している印象がある。

大学進学を控えたレディ・バードは、新しい環境を求めて自分探しの旅に出る。しかし、自身の過去や家族との関係に直面することになり、成長の機会を模索することになる。

主人公の成長と家族との葛藤が、丁寧に描かれている。特に母娘関係の濃密な描写が、心に残るエピソードとなっている。

本作は、普遍的なテーマを扱い、演出・脚本の細やかな心遣いが感じられる作品である。主演のサーシャ・ローナンは、高校生の心情を的確に表現しており、共演者たちも個性豊かなキャラクターを演じきっている。

文芸映画としての魅力と、末っ子のレディ・バードの成長物語としてのリアリティが共存した良作だと感じた。優れた演技、脚本、演出の三位一体が、意味深い作品空間を作り上げていると思います。

以上が、映画「レディ・バード」のレビューでした。