あらすじ
東京で高校生活を送る主人公・渡辺陽菜は、ある日、東京を襲った突風によって雨宿りをしていた少年・八神縁と出会う。縁は、晴れ男として有名な天気神社の神主の息子であり、様々な天気現象を操る力を持っていた。
二人は次第に心を通わせるが、縁が引きこもり状態に陥り、陽菜もまた家族との関係に悩むようになる。そんな中、縁が引きこもる理由が、自分の力が原因で周りに迷惑をかけてしまうからだと知った陽菜は、彼を救うために、雨を止めることを決意する。
感想
「君と、僕たちの目に映る世界が、少しでも重なりますように。」という、監督・新海誠のあいさつから始まる本作。
相変わらず美しい映像で、東京の街や天気現象が表現される姿は、新海作品ならではのもので、観ている人をうっとりとさせることだろう。また、物語の中心にある二人の関係性が、じっくりと描かれているのも見どころ。
登場人物たちが感じる孤独や葛藤は、どこか共感できる部分もあり、ストーリーに引き込まれることができた。特に、縁と陽菜のやりとりは、少しさみしい気持ちにさせられるが、同時に明るさや温かさも感じられる。
エンディング曲には、RADWIMPSの『グランドエスケープ』が流れ、新海作品との相性が抜群で、感動的な終わり方が更に引き立つ印象を受けた。
ただ、物語の途中で登場する急展開には違和感を覚える場面もあり、ストーリーの構成に若干の疑問を感じた。また、新海作品にありがちな、「普通の人々がどうすることもできない話」には、やや飽きがきたという印象もある。
まとめ
全体的に、美しい映像と、共感できる人間関係が見どころの作品。物語の展開にやや不自然な部分があるものの、心に残る映画となっている。
コメントを残す