『シン・エヴァンゲリオン劇場版』レビュー

総評

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、標準的なエヴァンゲリオンテイストを保ちつつ、物語の最後にまさかの展開を迎える、必見の作品である。映像も音楽も見応えがあるので、映画館で体験することを強くおすすめする。

ストーリー

物語は前2作と連なっているが、かなりの時間スキップがあるため、最初は少し戸惑うかもしれない。しかし、徐々に物語が進んでいくと、これまでの3作品の謎が解明されていく。特に、シンジが抱えていた心の闇と、それに対するアスカやレイたちの想いに注目すると、感情移入しながら物語を楽しめる。

映像

映像は、緻密なCGや映像コンポジット技術を駆使して作り上げられた、壮大かつ美しいものである。特に、エヴァンゲリオンの戦闘シーンでは、迫力のあるアングルや流麗なカット割りが光る。また、細かい描写も見逃せない。例えば、キャラクターの表情や細部まで描き込まれた背景などは、細部にまでこだわりを感じる。

音楽

音楽は、往年の『エヴァンゲリオン』ファンならば懐かしい楽曲が多数登場し、心に響く。また、新作曲も多く、音楽が映画の世界観を盛り上げている。中でも、主題歌「One Last Kiss」は、劇中でのシーンとマッチしており、印象的である。

キャスト

シンジ役の緒方恵美やアスカ役の宮村優子など、約20年間にわたり役を演じ続けたキャストが出演しており、ファンにはうれしい限りである。また、新たに出演するキャスト陣も、それぞれの役に合わせた演技を見せ、作品の雰囲気を一層引き立てている。

まとめ

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は、シリーズ全体を通して描かれたストーリーの集大成といえる。そのため、これまでの作品を知らない人にはストーリーの展開が難解に感じるかもしれない。しかし、その分、3作品の謎が解き明かされる感動や、新たなエヴァ世界を堪能できる点は、見どころである。映像や音楽も素晴らしいので、ぜひ映画館で体験してほしい。