「パラサイト 半地下の家族」のレビュー

前提となるストーリー

「パラサイト 半地下の家族」は、韓国の脚本家・監督、ポン・ジュノが手がけた2019年公開のサスペンス映画である。父・母・長男・長女の4人が狭い半地下に住む貧しい家族の話である。ある日、長男キウタクが検査試験を受験するよう願い出るが、学歴が足りず不合格となり、家族の困窮は深まっていく。一方、裕福な家庭の娘ジェジョンを家庭教師として勉強を手伝うことから互いに関係を深めていき、物語は急展開を見せる。

ストーリー展開の魅力

本作のストーリーは、一見普通の家族のストーリーに見えるが、最初の15分あたりで様々なサスペンス要素が投入され、物語は急転する。主人公たちが陥る苦境は、社会の富裕層と貧困層の待遇格差を描いたものであり、この根本的な問題が家族の関係性を複雑にし、ドラマチックな展開をもたらしている。

演出手法の妙

本作の演出は、語り口が非常に緻密である。家族の間の微妙な感情の描写や、富裕層と貧困層の切り取り方の描写など、細かな部分まで描写が行き届いている。また、建物内の階段を利用したカメラワークは、当時の映画では見かけない表現であり、環境と人間関係という構造的側面を強調している。

まとめ

「パラサイト 半地下の家族」は、韓国映画の新境地となる作品と言っても過言ではない。緻密な脚本や演出技法を駆使し、富裕層と貧困層の距離をリアルに描き、世界的な高い評価を得た。日本でも第92回アカデミー賞外国語映画賞をを受賞し、多くの人々に見られ、感動を与えた傑作サスペンス映画である。


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