『天気の子』感想レビュー

あらすじ

東京で暮らす高校生の少年・森嶋帆高は、雨を操る力を持つ少女・天野陽菜と出会い、彼女と共に生きる力を見つけていく物語。

ストーリー

『君の名は。』で描かれた秋田の町から、国技館を挟んで東京へと足を踏み入れた新海誠監督。多くのファンが期待していた彼の最新作『天気の子』は、雨を軸にした青春ストーリーである。

主人公・森嶋帆高は、高校生としては普通の青年である。だが、その感性豊かで時にポエティックな言葉使いから、どことなく特別感を感じてしまう。そんな彼が出会った少女・天野陽菜は、常に雨を降らせる神に選ばれた能力を持つ存在であった。彼女を通じ、帆高は様々な人々と関わり合っていく中で、自分自身の生きる力を見出していく。

新海監督が得意とする映像美に関しては、期待通りの仕上がりとなっている。君の名はで描かれた神秘的な成分の効かせ方が、より一層増した形で登場する。東京の街並みやスカイツリー、晴れ渡る空はもちろん、雨粒の描写や夜の街並みの彩りの美しさに加え、描写の技術自体が向上したことを感じさせる。

キャスト

主人公の森嶋帆高役を務めたのは、横浜流星。天野陽菜役には、上白石萌音が声を担当した。

横浜の迷いと葛藤、そして純粋で美しい心情をしっかりと演じている。彼の活躍が見られるだけで、映画が格段に引き立っているように感じられる。

上白石の陽菜は、全体を通して悲しさに包まれた感情表現が際立っている。天気を制することが出来るだけに、自身の存在意義が問われるというプレッシャーも感じられる彼女の演技は見応えがある。

感想

あらゆることが美しい、悲しくも切ない、日常から少しはみ出したような世界の『天気の子』。新海監督が今まで描いてきたものから、“さらに上をいく”作品として仕上がっているのは言うまでもないだろう。

雨の音や描写、美しい光景や登場人物たちの言葉が、胸の内に響くような感動作となっている。映画史に残る名作であることは間違いないので、是非とも劇場で鑑賞してほしい。


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