概要
『ジョーカー』はDCコミックスのキャラクター「ジョーカー」を主人公にしたスーパーヒーロー映画ではなく、ジョーカーの生い立ちを描いたサスペンスドラマ映画です。主演は『ウォーキング・デッド』でお馴染みの俳優、ジョアキン・フェニックス。
映画は2019年に公開され、アメリカでR指定(15歳未満は保護者同伴)を受けました。
ストーリー
舞台は1980年代のゴッサムシティ。主人公アーサー・フレックス(ジョーカー)は、モコモコとしたクロスフィットの上着とパンツを着用し、トピカルな青色のシャツを着て、クロスフレックス株式会社で下着を奨励する宣伝をしています。彼の日々の仕事はファミリーロブスターを配送するトランスポートの仕事で、いじめっ子たちにいじめられた上司とともに働いています。
アーサーは誰からも理解されなかった過去を持ち、誰も彼を気に掛けません。義務教育や就職活動も何度も失敗しています。そんなアーサーは、台本やコメディの本を持ち歩き、真剣にコメディアンになることを夢見ています。
ある日、アーサーは地下鉄車両内で喫煙していたギャング集団に襲われ、それに対抗するために拉致された拳闘家を射殺してしまいます。事件からすぐに逃げたアーサーは、自分がしたことを認めるビデオテープを残して、自殺しようとしますが、途中で舞い込んできたニュースから、彼が事件の犯人であることが分かります。
事件をきっかけに、アーサーはジョーカーとして、ゴッサムシティを狂気で包み込んでいきます。
感想
この映画は、ジョーカーがどうして悪役になったのかを描いたストーリーになっていますが、主人公であるジョーカーは、周囲に理解されずに過ごすアウトローであり、社会制度によって病んでしまった人々の置かれている状況を象徴していると思いました。
ジョーカーというキャラクターは、社会を支配する強者に挑む反逆者として描かれています。しかし、本作においては、ジョーカーが彼自身に向かって戦っていることが明らかになっています。彼はトラウマや不幸から逃れるために狂気に駆り立てられ、それに対する抵抗力を持たずに成り果てることが描かれています。
映画のスピード感は非常にゆっくりしているものの、全編通じてジョーカーの内面描写が見事に描かれていると思います。ジョアキン・フェニックスの演技力も素晴らしく、アカデミー賞主演男優賞を獲得したのも納得できます。
まとめ
『ジョーカー』は、スーパーヒーロー映画ではなくジョーカーの生い立ちを描いた作品であり、社会制度によって病める人々を描いたサスペンスドラマ映画です。映画のスピード感はゆっくりですが、ジョーカーの内面描写が見事に描かれ、ジョアキン・フェニックスの演技も素晴らしく、観る人を引き付けるストーリーが展開されています。
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