パラサイト 半地下の家族

あらすじ

貧困に苦しむキム家の一家は、ある日、機会を見つけて裕福なパク家に侵入することに成功する。そこでパク家の雇用主の一言でキム家の家族全員が家政婦、運転手、教師、美容師として就職が決まり、チャンスと幸福を手にする。しかし、ある事件をきっかけに思わぬ事態が起こり始める。

感想

本作品は賛否両論の意見が多いが、私は映画的な表現手法が非常に巧みで感銘を受けた。キム家とパク家が対話するシーンでは、キム家は上から見下ろされるカメラアングルで映され、パク家は下から見上げられるカメラアングルで映される。この表現は、社会的弱者であるキム家が恐れ、憧れる社会的地位にあるパク家に対する「上下関係」を表している。また、ラストシーンにおいては、家族の再会の場面で、カメラが階段を上ってキム家の部屋に向かう様子が映され、最後には「子供たちはまだ生きていた」という言葉とともに、家族は「半地下」にいたという現実が浮かび上がる描写が印象的であった。

評価

本作品は、社会的弱者たちの身分や地位の問題を描いた作品であり、さまざまな社会問題を考えさせられる内容となっている。監督のボン・ジュノ氏は、映画における視覚的表現に優れており、イメージが豊かで見応えがある作品であると思われる。私は、この映画を通して社会問題に関心を持つとともに、独特な演出方法に魅了された。全編を通して、何度も見返したくなる映画である。


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